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5MT-2

 
 
 壊れたミッションの軸受け(ベアリング)を交換します。

 軸に残ったベアリングの内輪が簡単には抜けないので、職場からプーリ抜きを借りて
 きました。


5MT-2-01.jpg



 歯車ごと抜くと、簡単に抜けました。
 
 やっぱり、道具です。


5MT-2-02.jpg



 問題はベアリングです。

 側面の刻印を見ると、「6204」とあるので、普通のラジアルベアリングだと思いきや

 外輪外周面に、「6204C3」とあるではないですか。


5MT-2-03a.jpg


 「 C3 」というのは、ベアリングのボールと外輪or内輪との間の「すきま」の程度を
 表す等級のことになります。

 標準(普通すきま)では「 C0 」とか「 CN 」等級となり、無印になる。
 
 今回は標準すき間ではなっかたのです。

 「すきま」の「ラジアル内部すきまの選定基準」では、「 C3 」は以下の用途になります。
 
  ・摩擦トルクを特に小さくしたい。軸方向剛性を要する。
  ・重荷重や衝撃荷重でしめしろが必要。内輪が高温又は外輪が低温。
  ・軸のたわみが大きい。

 ラジアルすきまの値は ・C0、CN = 約12μm 
             ・C3 = 約20μm

 C3 は、C0 すき間の倍近いすき間があることになります。

 恐るべし自動車の設計! 熱や振動の配慮から精度鈍感設計?がなされているんだ!
  
 
5MT-2-04.jpg


 熟考の末、「普通すきま= C0 」を使うことに決めました。
 なんと、近所の工具商で ¥261 ポッキリ! 日本の生産技術は恐るべしです。
 
 今後は、汎用品で良いか?見極める必要があることも判った。

 
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非公開コメント

No title

人により抜き方は色々ですね。
 残ったベアリングインナーですがワタシはグラインダーで削ってしまいました。
 一歩間違うとシャフト迄削ってしまうのでかなり危ないやり方ですが慣れるとどうって事無いです。
 所で御近所ホムセンにはベアリングコーナーが有り規格品のベアリングがゾロゾロ。
 クーペもVFもお陰様で純正品の半分以下のお値段で入手出来ました。
 特にクーペですが殆どJIS品では?
 オルタにセルにエンジンのパイロットベアリングは勿論スラスト迄規格品でした。

謎解きGやんさん
>以下、後日・・・
めちゃ気になるんですけど?
 精々シール付きと無しの違い位しか判りません。
 
 

No title

欠食児童 さん
>ベアリングインナーですがワタシはグラインダーで削ってしまいました。
脱落した砥石の砥粒は厄介な代物です。
軸を削るのは良しとしても、砥粒の噛み込みには気をつけましょうね。

>精々シール付きと無しの違い位しか判りません。
期待通りのコメントに感謝です。
汎用品で良いかは、設計意図によって使い分けが必要だということでしょうか。
今回は外輪とハウジングの間で滑っていたようなので、すき間の少ないのにしました。
オーバーサイズ・ボールのベアリングを使っても良いかとも考えました。
 

No title

Gやんさん
 ベアリングのインナー及びアウターは昔知り合いで木工旋盤をやっていた人が、旋盤のバイト(カンナ)の刃として使っていました。刃物にするのに、材質が良いとのことでした。何かに使えるかも?

No title

四方山果無 さん
そうですねぇ、刃物が一番イメージしやすいですかね。
タペット・シムなんかにも向いていると思いますが、形状を変えるのが大変ですよね。
捨てずに取っておきます。

ベアリングの材質はJISで言うと「SUJ2(J:ジャーナル)」が一番ポピュラーだと思います。ドリルに使う「SKH51」とかの工具鋼に比べると靭性がある分、硬さは低いと思います。
木工用でしたら全く問題がありませんが。

No title

おはようございます。
ここのベアリングにC3を使っているのはそれなりの理由があると思います。
基本設計が4速なので歪をここで逃がして壊れやすくしている・・?
でも試験目的なら面白いですね。
大型車の工場なら今でも汎用品のベアリングを使って修理しているので耐久性は大丈夫です。

No title

カタカタ625 さん、おはようございます。
やはり設計意図通り、メーカー指定のベアリングを使うのが一番だと思います。なんだかんだ言っても日本のベアリングは安くて品質(材質と精度)が世界一ですから。

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